<うつ病>中国系移民社会に静かに蔓延、「経済不安」「適応への挫折」などで―アメリカ
2009年9月10日、世界保健機関(WHO)が現在、世界三大疾病に指定しているのが「がん」「エイズ」「うつ病」であるが、中国系米国人社会では、うつ病が「新移民(改革開放政策実施後に移住した中国人)」の間で深刻な問題として浮上してきている。「人に言いづらい」として問題が放置されるケースが多く、知らぬ間に彼らを侵食しているという。米華字誌・僑報週刊の報道を中国新聞社が伝えた。
ある統計によれば、米国人の20%が一生のうちに一度は罹患する計算だが、うつ病は中国系の「新移民」の間で徐々に蔓延している。言葉の壁、不慣れな生活環境、就職口が見つからないなどの経済的苦境、子供の教育問題などに悩み、精神的に追い込まれるケースが多いが、多くは病気の事実を「人に言いづらい」と感じ、医療機関を受診しないまま最悪の場合は自殺に至ることもあるという。
新移民の多くは学歴などの面で優位な条件を備えていないため、長時間労働に従事する確率が高く、経済面で不安を感じるなど、心身の負担が大きい。
その新移民の親世代に当たる高齢者たちの状況はさらに深刻だ。子供たちとともに移民したはよいものの、英語が話せず友人もつくれないうえ外出などにも不便を感じる、子供たちは多忙で不在がちで、「誰かに頼らないことには自分1人では何一つすることができない」という自己否定感にとらわれやすいという。
また、新移民の子供世代にもうつ病は広がっている。多感な時期に外国へ移住し、慣れない環境に適応しようと努力した結果、うまくいかずに非行に走ったりひきこもりになったりする。それをケアするはずの両親はいつも仕事で不在、あるいは「甘えている」「怠けている」と誤解して子供を叱責する、という悪循環に陥る。
さらに、女性はうつ病罹患率が高い。高学歴であるほどその傾向は強く、「自らの力で状況を打開しよう」との高い意欲に反して、それに挫折した時の打撃が大きいためだと分析される。
中国系米国人の精神疾患に詳しい専門家は、現在の状況について「計り知れない深さを持つ池」と形容する。医療機関を訪れない水面下の罹患者たちが未知数のため、正確な実数を知ることは困難だという。周囲の評判を気にして病気を隠す行為が、中国系移民社会でうつ病の蔓延する一因になっているが、うつ病には早期治療がなによりも効果的だという。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090913-00000012-rcdc-cn
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